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フランス革命直後に発明されたトゥールビヨン

それ以来、最高峰のメカニカル・ウォッチの製作を目指すあらゆる時計職人が挑む究極の機構と考えられてきました。

直訳すると「渦巻き」という言葉になるトゥールビヨンは、1801年に発明されました。これは当時、いつも同じ姿勢で用いられていたポケットウォッチの脱進調速機が、誤差を生じさせる地球の重力の影響を受けないように考案されました。このように登場したトゥールビヨンは、現代ではもはやその実用的な意味を失ってはいるもにもかかわらず、あらゆる複雑時計の中で最も美しく羨望の的になっているのです。トゥールビヨンの目的は、テンプに対して常に一方向に作用する重力を補正することにあります。これは、時計が置かれたさまざまな姿勢によって、重力がテンプの正確な振動に影響を及ぽし、その結果精度に誤差が生じる可能性があるからです。

幸いにもこの重力という物理法則に起因する問題を克服する方法が1つありました。テンプ、アンクル、ガンギ車を、1分周期で回転するケージあるいはキャリッジに収めるという機構がそれです。このケージを1分間に1回転させることで、重力に起因する誤差を排除することができるのです。「グランド・コンプリケーション」に搭載された1分式のフライング・トゥールビヨンは、耐磁素材のチタンで作られたケージがボールベアリングを組み込んだ一方の軸受の上で回転し、最高の精度を実現します。これは同時に、1秒で8振動というハイビートのテンプを用いたこの種の時計史上初のトゥールビヨンでもあります。


こうした機構の開発は、想像を絶する挑戦でした。透かし細工のような構造のトゥールビヨンは約100個のパーツから成り、総重量はわずか0.3グラム未満です。「ポルトギーゼ・トゥールビヨン・ミステール」は、7日間パワーリザーブを備えるキャリバ−5000シリーズの大型自動巻きムーブメントにこのトゥールビヨンが搭載された初のモデルです。この新しいキャリバー50900には、さらに見る者の視線を文字盤の12時に引きつけるというユニークな特徴があります。

複雑機能の中でも他に類のないこのトゥールビヨンは、ストライプの装飾を施したプレートを背にし、独特な動きを際立たせています。その精緻を極める複雑機構の傑作は、まるで何1つ動力を用いずに暗い背景で宙に浮かび上がっているかのように見え、文字盤の上で神秘的な姿を映し出します。複雑時計の製作において技術の粋を尽くしたこのトゥールビヨンは、どんな時計愛好家たちをも永遠に魅了してやまないでしょう。

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