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フランス語の時計専門用語“ラトラパント(追いつく)”という言葉は、スプリットンド・クロノグラフ独特の針のフライバックの動作を表現したものです。1本針の単なるクロノグラフと異なり、スプリット・セコンド・クロノグラフには、一方をもう一方の上に重ねた2本の計測用秒針があります。2本はスタート/ストップ・ボタンを押すと同時にスタートしますが、第三のボタンを押せばその度にスプリット針のみを独立して停止させることができます。この間もクロノグラフ機能は作動し続けているため、クロノグラフ針は動き続けます。

これは2つの別々の経過時間、つまり60秒以内で中間タイムが何度でも計れることを意味しています。スプリット・セコンド・ボタンをもう一度押すと、スプリット秒針は瞬時にしてもう−方のクロノグラフ秒針に追い付き、このプロセスは必要に応じて何度でも繰り返すことができます

待機時間の計測に最適な機能

フライバック式の分針が新たな役目を果たす独特のスプリット・ミニッツ・クロノグラフ機能は非常に実用的で、また時間の記録が容易に行なえます。この機能はダイビングの際の水面までの浮上時間を表示したり、減圧停止時間の計算に大変便利です。IWCが開発したこの精密機構を、2004年発表の本格的ダイバーズ・ウォッチ、「アクアタイマー・スプリット・ミニッツ・クロノグラフ」に初めて搭載した理由もまさにそこにありました。スプリット・ミニッツ・クロノグラフ針は、通常の時刻表示用の分針の下に重なっていますが、小さなロッカー・スイッチを操作して動かすことができます。

この2本の針の違いは、通常の分針がつねに動き続けているのに対し、スプリット・ミニッツ・クロノグラフ針は待機時間を計測する際にのみ作動する点です。

仕組みは一見簡単そうに思えても、この機能には時計製造では前例のない高度な技術が駆使されています。先に述べたロッカー・スイッチがスプリット・ミニッツ・クロノグラフ針のクランプを直接開いたり閉じたりしているのです。スプリット・ミニッツ・クロノグラフ針のフライバックとリセット機構は、輪列に隣接するようにして文字整下に配され、ムーブメントの厚みが増さないよう工夫されています。

カテゴリー:IWCの技術 > ラトラパント
アーカイブ:2つの時間を同時に計測する時計

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